お知らせ

標準的な運賃・標準運送約款の見直し(2023/12/22)

国土交通省は、標準的な運賃・標準運送約款の見直しに向けた検討会の提言を公表しました。
「標準的運賃」制度は、トラック事業者が自社の適正な運賃を算出し、荷主との運賃交渉に臨むにあたっての参考指標として創設されました。
今般、実運送事業者に正当な対価が支払われるよう、令和5年中に所要の見直しを図るため「標準的な運賃・標準運送約款の見直しに向けた検討会」が設置され、論点整理と方向性について議論が実施されました。

<「標準的運賃」 及び「標準運送約款」の見直しのポイント>
1.荷主等への適正な転嫁
① 運賃水準の引き上げ幅を提示
・運賃表を改定し平均約8%の運賃引上げ
・原価のうちの燃料費を120円に変更し、燃料サーチャージも120円を基準価格に設定
② 荷待ち・荷役等の対価について標準的な水準を提示
・待機時間料に加え、荷役作業ごとの「積込料・取卸料」を加算
・標準運送約款において、運送と運送以外の業務を別の章に分離し荷主から対価を収受する旨を明記

2.多重下請構造の是正等
・「下請け手数料」を設定
・荷主、運送事業者双方が運賃・料金等を記載した電子書面を交付することを明記

3.多様な運賃・料金設定等
・共同輸配送等を念頭に「個建運賃」を設定
・リードタイムが短い運送の際の「速達割増」や、有料道路を利用しないことによるドライバーの運転の長時間化を考慮した割増を設定 など

今後のスケジュール
検討会における議論や提言を踏まえて、令和6年1月以降「標準的な運賃」については運輸審議会への諮問、「標準運送約款」についてはパブリックコメントを経て改正を予定しています。