「育成就労制度」創設へ最終報告書(2023/12/7)
令和4年12月から令和5年11月にかけて16回にわたって開催された有識者会議は、最終報告書を法務大臣に提出しました。
最終報告書では、技能実習制度に代わる『人材確保』と『人材育成』を目的とした新しい制度が提案されています。
新しい制度では、受入れ分野を「特定産業分野」に限定し、3年間の就労を通じて特定技能1号の水準に人材を育成することを目指しています。また、これまで基本的に認められていなかった他社への転籍も、一定の条件(同じ企業での1年以上の勤務、一定の日本語能力)を満たせば可能とする内容が盛り込まれています。
<新たな制度における転籍の在り方>
・やむを得ない事情に基づく転籍
契約内容と実態が異なる労働条件などを明示するなど、範囲を拡大・明確化し、職場の暴力やハラスメントの確認手続きを柔軟化する。
・本人の意向による転籍
3年間の継続就労が望ましいものの、特定の要件(1年以上の就労期間、技能検定基礎級や日本語能力A1以上の試験合格、適切な転籍先の存在)を満たす場合は、本人の意向による転籍も認める。
・転籍に伴う費用分担
本人の意向による転籍の際、初期費用の一部(転籍前機関の負担や在籍期間を考慮)を新たな受入れ機関が分担する。